バイオメタル・ファイバー(BMFシリーズ)
バイオメタル・ファイバー(BMF)は、筋肉のように自分で緊張収縮-弛緩伸張する人工筋肉型の繊維状アクチュエータ(駆動装置)で、生物のような柔らかで静かな動作が特長です。通常はナイロンの糸のようにフレキシブルでしなやかですが、電流を流すとピアノ線のように硬く、剛くなって収縮します。 バイオメタル・ファイバーは、温度変化によって動かすこともできます。約70℃前後に加熱すると収縮し、冷却すると伸張します。バイオメタル・ファイバーは、組織的に安定なため優れた耐久性と動作特性を示します。 |
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●バイオメタル・ファイバー BMFの特長
■通電で緊張収縮、非通電で弛緩伸張する自己伸縮性 ■繊維状のソリッドステート・アクチュエータ ■振動や動作音がない ■ダンピングの効いた柔らかな動作 ■高い分解能の微小運動も可能 ■強い収縮力と起動力 ■伸縮する長さは全長の4%以上 ■寸法や伸縮動作範囲の安定している ■動作寿命が長い ■感温型アクチュエータとしても利用可能 ■温度ヒステリシスが狭く、比較的応答性がよい ■低電圧でも駆動可能 ■化学的、組織的に安定で煮沸可能 ■低コスト |
●BMFの用途
バイオメタルファイバーは、発生力が面積に比例するアクチュエータのため、小型化によって体積や重量に対する発生力が強くなる特性があります。 |
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●ソレノイド的なアクチュエータとしての応用: リレー、ラッチングリレー、電気駆動弁、電動ロック、シャッター、電動ブレーキ、クラッチなど ●アナログアクチュエータとしての応用: サーボアクチュエータ、サーボバルブ、マイクロ・ロボツト、マイクロ・ステージなど ●バイメタル的な応用: サーキットブレーカ、間欠スイッチ(機械的自励発振)、温度センサー&アクチュエータなど ●電子部品としての応用: 電動スイッチ、電動ボリウムなど ●汎用小型アクチュエータとしての用途: 動くポスター用超薄型アクチュエータ、玩具用小型アクチュエ ータ、サイレントアラームなど ●その他の特殊な用途: 簡易放電加工機、簡易溶接機など |
●BMFシリーズの特性
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●BMFの原理と使用上の注意
バイオメタル(登録商標)は、Ti-Ni系の形状記憶合金を原料にし、当社独自の製法で特定の方向に優れた特性を引き出せるように異方性組織化された繊維状のアクチュエータです。素材は金属(メタル)ですが、動きが滑らかで生物的(バイオ)に見えるため、バイオメタルと名付けられました。 BMFは、繊維方向に組織化されているため巨大で安定した自己伸縮性を示し、所定の動作範囲では材料内部の変化などは起きにくく極めて安定な状態になっています。 BMFは形状記憶合金の材料素材ではありません、特性も使用法も異なりますのでご注意ください。 |