オリンピックの開会式で輝きを放ったキネティック・トキレッズ。
“他とは違う存在でありたい”というコンセプトは、トキスター自身とも言えます。
数億人が目撃した光
2010年に開催されたバンクーバー冬季オリンピック。
その開会式に登場した大きな白い熊、その熊から放たれる無数の白と青の光。それこそがキネティック・トキレッズ(以下キネティック)です
https://youtu.be/MxZpUueDAvc?si=XHUzhuyUscTbcqvD
”楽しい”は迷わずやる
トキスターには以前、グループ単位で点滅するイルミネーション器具がありました。ただ、ある技術者は常々考えていました。
グループ単位ではなく、個々のランプが独立してランダムで点滅した方が面白いな。
そうだ、ランプごとに、あえて点滅スピードに微妙に個体差を持たせたらどうだろう。
そうすれば、時間経過と共に不規則な演出になって楽しそうだ。
1灯1灯それぞれがまるで生きている様に見えるはずだ。
ランプの中に点滅システムを組み込めないかな?
それができれば、色んな器具にも使えるし、コントローラも不要になる。
そして何より他にはないワクワクする楽しい演出空間ができそうだ。
楽しそうな事は迷わずやってみる。
想像したランプを実際につくってみる事にしました
小さなランプに想像を詰め込む
ランプは赤ちゃんの指先ほどの大きさ。
そこに全てを組み込む設計が大変でした。なにしろコントローラも不要にしようとしています。コントローラの要素も個々のランプに組み込むイメージです。
更にデジタルの制御部品(マイコン)を使わず、アナログ回路を使って自然な点滅になるように設計。
最終的には、部品の多層化を行い高密度にすることで、全ての部品をなんとかランプに組み込むことができました。
技術者が想像していたキネティックランプが完成しました。
オリジナルの宇宙
キネティックを多くの方に楽しんいただいた現場の一つが、2017年のライティングフェアです。
私たちはブースに宇宙をつくりました。
それは星のない宇宙を模した大きな壁です。来場者の皆さんに「ランプを一灯ずつ挿して点灯」していただき、宇宙に星を取り戻すという体験型の企画。
完成した姿は私たちにも分かりません。
時間の経過と共に、人がどんどん集まり、ランプを挿していきます。キネティックが増えれば増えるほど、技術者の直感通り空間にワクワクが生まれたのです。
最終日の終了30分前、キネティックランプの星が散りばめられた”オリジナルの宇宙”が完成しました。
キネティック=オリジナル=トキスター
いかにオリジナルか。
私たちはそれを大切に考えています。
キネティックは点滅スピードにあえて個体差を持たせています。他と同じ演出になることがない、つまりキネティックがある空間は”世界でただ一つの空間”です。
私たちは”他とは違う”を大切に考えている方のお役にたちたいと思っています。
ただ、それ以上に私たち自身が”他とは違う”存在でありたいと強く思っています。
そしてオリジナルだからこそ”皆様の記憶に残る”をつくることができる。そう考えています。